パンゲアからあまり動かなかった大陸は?
2026年5月10日
インドの北上やオーストラリアの移動は、大陸移動の分かりやすい例です。一方、比較的小さな緯度変化にとどまった大陸や、何十億年も壊れずに残った地殻もあります。
クラトンとは、古く安定した大陸の核
クラトンは、何十億年も前に形成された大陸地殻の古い部分です。厚く冷えた岩石圏の根を持ち、若く薄い地殻に比べて変形や分裂に強いため、長い歴史を保っています。
西アフリカ、コンゴ、カナダ楯状地、西オーストラリアのピルバラ、シベリアなどが代表例です。ここでいう安定性は、内部の構造が保たれることを指します。地球上の同じ場所に止まっている、という意味ではありません。
古い大陸の核が残る国・地域
- 西アフリカ:ガーナ、マリ、セネガルなどの地下には、非常に古く安定した西アフリカ・クラトンが広がります。
- 中央アフリカ:コンゴ民主共和国と周辺諸国には、同じく古いコンゴ・クラトンがあります。
- カナダ:東部・中部に広がるカナダ楯状地は世界最大級の古い地殻で、一部には40億年以上前の岩石が残ります。
- 西オーストラリア:ピルバラ・クラトンには約36億年前の岩石があり、初期地球を知る手がかりになります。
- 南アフリカ:カープバール・クラトンも、長く存続した古い大陸地殻です。
- シベリア:古いクラトンが保たれていますが、ヨーロッパ側との衝突など、大陸全体としての移動は経験しています。
アフリカは緯度変化が比較的小さい
アフリカはパンゲアの中心に近かったため、ほかの大陸ほど大きく緯度を変えなかったとされます。8000km以上移動したインドや、2500km以上北上したオーストラリアとは対照的です。
もちろん、完全に静止していたわけではありません。北上によってテチス海が狭まり、ヨーロッパとの接近はアルプスの形成にも関わりました。現在もアフリカプレートは年に約2cm北へ移動しています。
よくある質問
パンゲア以降、位置の変化が小さい大陸は?
緯度の変化で比べると、アフリカが代表例です。対してインドは大きく南北の位置を変えました。
まったく動かない岩石もある?
地質学的な時間で見れば、岩石もプレートとともに動きます。クラトンの中には、移動しながらも何十億年も分裂せず残ったものがあります。
クラトンはなぜ安定しているの?
冷えて厚くなった岩石圏が深い根を持ち、変形しにくいためです。この性質と、プレート全体の移動は分けて考える必要があります。