インドはなぜアジアに衝突した?ヒマラヤができるまで
2026年4月19日
世界最高峰を連ねるヒマラヤは、インドがアジアに衝突してできた山脈です。それ以前のインドは独立した陸塊としてテチス海を北上し、1億年以上に及ぶ旅を続けていました。
出発点は南半球のゴンドワナ
約2億5000万年前、インドはゴンドワナの一部でした。西にアフリカ、南に南極があり、およそ南緯40〜60度という高緯度に位置していました。インドの地層に残る氷河堆積物も、南半球で過ごした歴史を伝えます。
ゴンドワナが分裂すると、インドは約1億3000万年前ごろからアフリカやマダガスカルとの結びつきを失い、北へ向かいます。オーストラリアとは対照的に、その後の移動は非常に速いものでした。
年に最大15〜20cmという速さ
インドの北上は、速い時期には年に15〜20cmに達したとされます。ほかの主要プレートの約2倍にあたり、地球史上でも特に速い大陸移動でした。
北上とともにテチス海は狭まり、やがて大陸同士が接触します。その際、海底の堆積物も押し上げられました。現在のヒマラヤ高所で海の生物の化石が見つかるのは、このためです。
標高8000m級のヒマラヤにも海の化石が残ります。高い山の岩石が、かつて海底にあったことを示す証拠です。
約5000万〜5500万年前、アジアと衝突
インドとアジアの衝突は、約5000万〜5500万年前に始まりました。浮力の大きい大陸地殻は沈み込みにくいため、両者の地殻が押し縮められ、ヒマラヤとチベット高原が隆起しました。
衝突は現在も続きます。インドは年に約5cmアジアへ押し進み、ヒマラヤは年に数mmずつ成長しています。チベット高原は平均標高4500mを超える、世界最大級・最高所の高原です。
よくある質問
インドはどのくらいの速さで移動した?
最も速い時期は年に15〜20cmとされます。一般的なプレートの年に2〜5cmという動きと比べると、非常に速い移動です。
アジアにぶつかったのはいつ?
最初の衝突は約5000万〜5500万年前です。現在も年に約5cmの速さでアジアに向かって押し進んでいます。
なぜヒマラヤに海の化石があるの?
ヒマラヤの一部をなす岩石は、テチス海の海底堆積物でした。大陸衝突によって、化石ごと高い場所へ押し上げられたのです。