2億5000万年前の中国はどこにあった?華北と華南の衝突
2026年6月20日
現在の中国はひとつの国ですが、その国土は複数の陸塊が集まってできています。約2億5000万年前、華北と華南はまだ異なる陸塊で、その間には古い海がありました。
華北と華南は別々の陸塊だった
ペルム紀末から三畳紀初め、現在の中国の主要部分には、華北クラトンと華南地塊がありました。両者が接近するにつれて、間の古テチス海系の海域が狭まりました。
華北は北側の陸塊と関係し、華南にはゴンドワナから分かれた歴史があります。両者の衝突が進んだのは、三畳紀後期の約2億2000万〜2億年前です。
華北:古い大陸の核
北京など中国北部の地下に広がる華北クラトンは、パンゲア時代の復元ではおよそ北緯20〜40度に置かれます。温暖で乾燥し、内陸の季節風の影響を受ける地域でした。
38億年以上前の岩石も含む、非常に古い地殻です。この核の周囲に、繰り返すプレート衝突でほかの陸塊が加わり、現在の東アジアが形づくられました。
華南:南から近づいた陸塊
広東、雲南など中国南部につながる華南地塊は、当時およそ南緯5〜20度にあったとする復元があります。華北との間には海があり、最初からひと続きだったわけではありません。
華南の地層には、華北よりもゴンドワナ側の生物群に似た化石が見られます。岩石と化石の違いは、二つの陸塊がたどった別々の旅を伝えています。
現在の国境をそのまま過去へ移すことはできません。中国の国土自体が、海に隔てられていた複数の陸塊の衝突でできたものです。
衝突の縫い目が秦嶺・大別山地に残る
華北と華南の衝突は、中国中部を横断する秦嶺・大別造山帯に記録されています。今は侵食されていますが、かつての大きな山地と、深く埋もれた岩石が地表に現れています。
その後も陸塊の付加や衝突が続き、さらにインドの北上がチベット高原の隆起を大きく進めました。中国の多様な地形や鉱物資源は、こうした複雑な地質史と関わっています。
よくある質問
中国は昔、二つに分かれていた?
少なくとも華北と華南という主要な陸塊は別々で、間に海がありました。約2億2000万〜2億年前に両者の衝突が進みました。
どうやって現在の陸地になった?
何億年にもわたる複数のプレート衝突と陸塊の付加によって形成されました。三畳紀の華北・華南の衝突や、その後のインドとアジアの衝突が重要な出来事です。
秦嶺・大別造山帯とは?
華北と華南が衝突した境界にあたる山地です。かつて沈み込み帯の深部にあった高圧変成岩などが、衝突の歴史を伝えています。